人とモノの結びつき

「人はモノに影響を与え、モノは人に影響を与え、モノはモノに影響を与える」と、スタンフォード大学の考古学者Ian Hodderは言っています。人が道具を使って活動をすることは、周囲の多くのモノを用いるとともに、それに関連するモノを次々に変化させていくことになります。その連鎖は人の手を離れたところまで広範囲に広がっていきます。

人の周囲にあるモノは、人とは別の異物ではなく、人が働きかけて用途や意味を持たせたりした結果物と考えるべきでしょう。ミュージアムはそのようなモノを集めているのであり、そこで見るものは人の活動を深く反映したものと言えるのではないかと思います。